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中国が人民元を切り下げ!世界経済と日本株にどう影響するか

      2015/11/10

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中国が人民元を切り下げ!世界経済と日本株にどう影響するか

2日続けての切り下げ その方法は?

8月11日から中国人民銀行が、中国の通貨である人民元を切り下げました。その日本経済や世界経済への影響、中国の狙い、株式投資への影響などを解説していきます。

まず人民元の切り下げとはどういうことかと言いますと、人民元の対ドルレートを下げるということです。

日本円で言えば、円安に持って行こうとすることと同じです。

どうやって切り下げを行うのかと言うと、中国人民銀行(中国の中央銀行)が毎日発表する基準値を下げます。人民元のレートはこの基準値から上下2%以内でしか売買できません。

日本やアメリカなども、一定の為替介入を行うことはあります。しかし中国のように基準値を示すようなことはせず、為替相場を市場に任せています。

中国も大規模な為替介入はしない方針を公言してきましたので、それを撤回したことになります。

先日、上海と深センの株式市場で株価が大きく値下がりしたことは記憶に新しいです。その際、中国政府は露骨な相場の買い支え(株価維持策、PKO)を行ったり、多くの銘柄を売買できないようにしました。

こうした行為は市場の自由化に向けて進んできたように見える中国が、逆戻りしたという見方もでき、アメリカなどからの信頼を失う可能性を秘めています。

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人民元切り下げの理由は?

それではなぜ、中国が人民元を切り下げたのでしょうか。それは、中国経済が低迷しているために、政府が景気浮揚策として通貨安になるのを狙ったからだと考えられます。

自国通貨が安くなれば、輸出で得られる外貨の価値が高くなりますので、輸出が有利になるからです。これは日本でも同じで、アベノミクスの一つに円安誘導があるのは、輸出振興のためです。

ところで中国政府は、人民元がIMF(国際通貨基金)のSDR(特別引出権)に採用されることを狙っています。

もし採用されれば、中国が国際金融市場や国際政治の場での存在感を増す、人民元が主要通貨となって国際的に使いやすくなる、中国は多くの米ドルを保有しておりその価値が下がったときのリスクヘッジになるなどのメリットがあるようです。

今回の人民元切り下げは、より実勢のレートに人民元を近づけたという見方もあり、その意味では人民元がSDRに採用されるための方策だったという考えもあります。

ただ、今回のように中国政府と中央銀行が恣意的にレートを変えられるような通貨ではSDRに採用されにくくなるとも考えられます。

やはり、人民元切り下げの主な目的は、習近平政権が中国共産党への求心力を維持するために、景気浮揚策として行ったと考えるべきでしょう。

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アメリカは輸出が不利になって困る

今回の件を受けて、東京株式市場だけでなく世界的に株安が起きました。人民元を中国が切り下げれば中国が輸出で有利になる、ということは自国にとっては不利になるからです。

そのため、ベトナムなどがこれに対抗するために、自国通貨を切り下げられるようにするなどの動きを見せています。

一番困るのはアメリカでしょう。ドル高になってしまえばアメリカの輸出が不利になってしまいます。アメリカのFRB(中央銀行に相当)は近いうちに利上げすることを予定していましたが、影響が出そうです。

と言うのは、ドルを利上げすれば、金利が多くもらえるようになり、通貨としての魅力が増します。そのためドル高をもたらすからです。そのため利上げが延期されるかもしれません。

また、自国に不利だからと人民元を切り下げる中国に対して、アメリカの反感が強くなるかもしれません。そうすると2016年に行われるアメリカの大統領選にも影響が出るでしょう。具体的には中国に対し強硬な共和党への支持が増えるかもしれません。

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日本経済と株式市場への影響は

今回の人民元切り下げですが、有識者は実勢レートに合わせるような動きなので長期的にはさほど影響がないだろうと考える人が多いようです。

また、人民元の価値が下がることで、お金持ちの中国人が日本で化粧品や家電製品などを爆買いする動きが減るだろうと予想されています。

これにより影響を受ける株の銘柄は、たとえば資生堂(4911)、ビックカメラ(3048)、ラオックス(8202)などがあります。

さらに、中国経済の失速が明らかになったことで、たとえば日経新聞ではコマツ(6301)、ファナック(6954)が影響を受けていると報じています。

中国市場での売上が大きい銘柄は影響を受けるでしょう。また、中国製品が安く輸入されることで、日本国内製品との競争も激化するかもしれません。

ただし、人民元切り下げによって中国の輸出が息を吹き返し、中国の景気が上向けば、日本経済にとってもプラスとなります。

良くも悪くも中国は世界経済で大きな役割を果たしています。その今後がどうなるか、注目していきましょう。

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