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株式投資にも影響が大きい!インフレとデフレとは

      2015/11/10

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株式投資にも影響が大きい!インフレとデフレとは

物価が持続的に上がっていくのがインフレ

経済用語でも有名なものに、インフレとデフレがあります。日経新聞などにもよく登場しますので、ご存じの方も多いことでしょう。

インフレとデフレは経済全体に大きな影響を及ぼし、株式投資にも大きく関連しています。

インフレとはインフレーションの略で、「物価が継続して上昇していること」を指します。デフレはデフレーションの逆で、継続して物価が下落している状態のことです。

基本的には、景気が良い時にはインフレが起こり、不況の時にはデフレになります。現在の日本はアベノミクスの影響で、インフレになっています。

それではなぜ、インフレとデフレが経済にとって大問題なのでしょうか。まずはデフレから見ていきましょう。

景気が悪くなれば、給料が上がらなくなったり、下がったり、失業したりします。すると人々は家計を守るために出費を控えます。

そうなると消費は下向き、さらに景気が悪くなります。するとさらに人々が出費を控えるようになり、さらに景気が悪くなる…こうした悪循環が起きます。

これをデフレスパイラルと呼びます。

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不況を脱出する方法とは?

そこで、なんとか景気を上向かせてこの悪循環を脱する必要があります。そのための方法の一つが、公共事業をどんどん行うことです。これは経済学者のケインズが唱えた理論に基づくものです。

国や地方自治体が公共工事などを積極的に行えば、まずは工事に携わる人の雇用が生まれます。その人達がお金を使うことで消費が生まれ、どんどん消費が拡大し、景気を上向かせるという考え方です。これによる経済効果を乗数効果と呼びます。

ただ、現実には乗数効果は薄れています。それに、日本はただでさえ財政が極度に悪化していますから、どんどん公共事業を行う余裕はありません。

そこで、もう一つの方法があります。それは金融緩和です。日本もアメリカも、他の先進国の多くもこの金融緩和を行っています。

金融緩和では、企業や個人が銀行などからお金を借りる(融資を受ける)際の金利を下げます。すると事業資金などを調達しやすくなりますので、そのお金が雇用を生んだり、設備投資や物品購入などにつながります。

すると消費が増えて、経済が上向くという考えです。ただ、金融緩和にも限界があります。実際、日本の金利は0に近くなっています。

金融緩和のもう一つの方法に、日銀の買いオペレーションがあります。日銀が銀行の保有する国債などを買い上げることで、市中に出回るお金の量を増やすという方法です。

アベノミクスの第一の矢は、この金融緩和です。そして、アベノミクスでは年率2%のインフレを目標にしています。このようにインフレに持って行くことを目標にすることを、インフレターゲットとかインフレ目標政策と呼びます。

その目的の一つは、国民が「インフレになるんだ」と思うことで、消費を増やす方向に動き、実際にインフレになるようにするということです。

実際、アベノミクスによって最低賃金が上がったり、企業の雇用が増えたり、円安によって企業の決算が好調になったりと、その狙いは成功しているようにも思えます。

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インフレにも問題点がある

日本は現在、軽いインフレになっています。デフレから脱却して軽いインフレになっている状態で、リフレーションと呼びます。

上記のようにデフレを脱することは景気回復につながりますので、とても歓迎すべき状態のようにも思えます。

ただ、インフレにもデメリットはたくさんあります。第一に、インフレが行き過ぎればバブルになってしまう恐れがあります。

インフレになれば株価や地価などが上昇しますので、「お金を持っているよりも株や不動産を買おう」と考える人が多くなります。

また、外国人投資家も、「日本は景気が良くなってきたから株や不動産などを買おう」と考え、投機マネーが日本に流入します。

実際、企業も景気が良くなって好決算ですから株価が上がります。不動産も需要が増えますので地価が上がります。

こうしてバブル経済が生まれる

ただ、この投機の動きが加熱し始めます。投資に興味がなかった人まで、「株や土地の値段がどんどん上がっている。銀行預金なんて利息が少なくて馬鹿らしい。私も株や土地を買う!」と考えて、株や不動産などに投資し始めます。

こうなると買いが買いを呼んで、株価や地価などの上昇に歯止めが効かなくなります。こうしていつかは相場が天井を迎え、あとはバブルが弾けるのです…。

本当は政府・日銀が、バブルになり始めた時点で金融緩和をやめて、金融引締めを行うべきなのです。具体的には金利を高くしたり、売りオペレーションによって国債などを銀行に売り、市場からお金を吸い上げてその供給量を減らします。

日本で1980年代後半にバブル経済となり、その後弾けたのは、政府日銀がこうした政策を早めに行わなかったからなのです。

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行き過ぎたインフレも不況の原因に

もう一つ、インフレも行き過ぎれば不況の原因となります。インフレになればお金の価値が減りますので、金利が高くなります。

すると、企業や個人が銀行などから融資を受けようと思っても、金利負担が大きすぎて借りられなくなります。これでは資金繰りが頓挫して倒産してしまう企業も出てきます。

また、物価が高くなっていますから、家計にも大きく影響します。食料品や日用品はもちろん、家を買ったり借りたりするのも負担が大きくなり過ぎますので、消費を控えるようになってしまいます。

このように、デフレからインフレに持って行くことは最初のうちは良いのですが、その後もインフレが続いてしまいますと、デフレと不況への入り口となってしまうのです。

ですから、インフレ目標政策が成功しているように見えるアベノミクスも、大切なのは今後です。過度のインフレにならないように注意しなければいけないのです。

インフレとデフレが株式投資に与える影響

株式投資においては、基本的にインフレはプラスとなります。物価が上がるということは株価も上がるからです。

また、緩やかなインフレが続いている状況であれば、消費が好調になって企業も業績が良くなる事が多いです。つまり株式の価値が高くなり、配当も多く貰えますからこれも株価を押し上げます。

ただし、いつまでも上がる相場はありません。あまりに日経平均株価やTOPIXが上がり続けている状況であれば、「これはバブルかもしれない。いつ弾けるかわからない」と警戒する必要があります。

その一つの指標として、たとえば東証一部全体のPBRの平均に注目することをおすすめします。このPBRが2倍程度ならまだよいでしょうが、4倍とか5倍というような水準になっていれば、注意が必要です。

ちなみに日本のバブルピーク時の東証一部のPBR平均は、5.6倍でした。

今回はインフレとデフレの影響を解説しました。現在の日本の経済がどの状況にあるのかを把握しておけば、株式投資にも役立ちます!

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