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海外富裕層がスイスから離脱も? 「一括税」廃止の国民投票

      2015/06/07

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スイスで「一括税」という制度をめぐって、30日に国民投票が行われる。これは海外の富裕層がスイスに住むにあたっての税制優遇の制度である。つまり、海外の収入は課税されずに、スイス国内での生活費用をベースに算出される。統計では最大で5625人いると見られるが、投票の結果次第によっては、海外脱出により、貴重な税源を失う可能性すらある。

まず、この一括税という制度だが、歴史は意外と古く、1862年に、ヴォー州で最初に採用された。海外富裕層の場合は多国籍で収入があるケースも多く、その収入を一元化できるという意味で一括税という名前となっている。

・スイス国籍ではない外国人
・10年間スイスを離れていて帰ってきた外国人

こうした人たちが対象であり、ミハエル・シューマッハ氏らスポーツ選手やアーティストらセレブたちも多数いる。生活費を基準にして納税する制度で、賃貸住まいなら賃貸料の5倍納税すれば良い。ホテル住まいならば宿泊費の2倍となっている。これが、現在では、KPMGの調査結果によると、現在は5625人にまで増えている。

ちなみに各州の2012年の人数とその納税額は次のとおり。

ヴォー   1396人  2億780万
ヴァレー  1300人  8250万
ティチーノ 877人  7200万
ジュネーヴ 710人  1億5570万
グラウビュンデン 268人 4910万
ベルン   211人   2720万
ルツェルン 130人   1820万
ツーク   110人   1860万
トゥールガウ104人   870万
シュヴィーツ92人   1503万
ニトヴァルデン準 84人 820万
フリブール 80人   360万
ザンクトガレン 73人 946万
ヌーシャテル  39人 391万
オプヴァルデン準 38人 540万
ジュラ    22人   130万
アッペンツェルインナーローデン準  21人 158万
アッペンツェルアウサーローデン準  19人 128万
アールガウ  16人  147万
バーゼルシュタット準 16人  215万
バーゼルラント準   10人  94万
ウーリ  9人 82万
グラールス  不明

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OECDからはすでに圧力

一括税に関して最も歴史が深いヴォー州が最も多く1396人。納税額は2億780万スイスフランにも上っている。だが、問題がないわけではない。不動産価格をはじめとして物価の上昇、また、自治体によっては人口が増加しているにもかかわらず、税収が減少したことで公共予算が減少したところもあるという。

一括税

すでにチューリッヒ州で2009年に住民投票が行われ2010年から廃止になった。それがきっかけて州を去って行った外国人富裕層もいたとされる。そして制度廃止はここだけにとどまらず、追随する州も現れ、すでにバーゼルシュタット、バーゼルラントシャフト、シャフハウゼン、アペンゼルイナーローデンも廃止になっている。

ちなみに、チューリッヒの投票の結果だが、有権者の52.9%が廃止に賛成したといい、僅差であったこともうかがうことができる。

スイス国内には、世界のオフショア資産の26%にあたる2兆3000億ドルの資産が集まっているという別の民間統計もある。しかし、近年の国際世論や動向を背景に、スイスは銀行機密に対しての圧力にはすでに屈するなど、課税逃れ、さらには節税への風あたりは強い。

さらに、この一括税についても圧力はすでにかけられており、実は2012年にOECD(経済開発機構)がスイスに対して、制度の廃止を呼びかけたこともあったほどだ。結果次第では、海外富裕層にとっては以前ほど居心地の良いスイスではなくなったとの印象を与えることは確実だ。

(出典:ゆかしメディア

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